パンコル・チョーデ/白居寺báijusì
チベット最大の仏塔をもつ寺院
江孜(ギャンツェ)の白居寺は(パルコル・チョデ)と呼ばれ、「吉祥輪大楽寺」を意味します、ラサの南西約230km、シガツェの南東約100kmの所に位置する、ギャンツェ市街地の北西の山に抱かれるように立つパンコル・チョーデは、1418年にギャンツェのラプテン・クンサン・パクパとギャンツェ在住の僧侶たちが共同して創建したといわれる。15世紀初めは、チベットでツオンカパによる宗教改革が推し進められ、ガンデン・ゴンパ (1413年)
やデプン・ゴンパ(1416年)などチベット各地に新しい寺院が建立された時期であり、同時にギャンツェでは、パクパ・ペルサンポやラプテン・クンサン・パクパなどの名君が続けて権力の座に就いたことで、ギャンツェの地位は高まり、文化的にも経済的にも寺院建立の基盤は整っていた。
創健当初はサキャ派に属する寺院であったが、後に他派も取り込まれ、やがて、サキャ派、ゲルク派、シャル派など各派が共存する仏教学問の中心地として発展した。
正面をくぐると広場があり、正面にツォクチェン(大集会)が見える。1階に大広間があり、僧侶の修行の場となってる。広間の奥には本尊である三世仏が安置されていて、そ周囲には死骸などが描かれた壁画がある。2階には大きな壁画マンダラや立体マンダラがあり、そのきはなかなかのものだ。
大集会堂の左には、白色の巨大なストゥーパが立っている。これがギャンツェの大塔として有名なパンコル・チョルン。ギャンツェ・クンブムとも呼ばれる。頂部には金色の相輪がそびえ、その下には巨大な仏眼が描かれている。
パンコル・チョルテンは「十万仏塔」と呼ばれる菩提塔9階13層、高さ42.2メートルの仏塔中心で、内部には76の仏堂があり、10万体の仏像や壁画を見学しながら上ることもできる。蜂の巣のように造られた仏間は、それぞれ特定の本尊を用いて瞑想修業を行う場で、壁画は色鮮やかで内容も豊富。壁画や塑像は15世紀の「メンタン派」様式を代表し、チベット三大芸術宝庫(ポタラ宮、サキャ寺と並ぶ)と評されます、チベット仏教美術の重要な体表品とされています。